リハのトピックス

リハビリ職から一般企業に転職するときの履歴書・面接ポイント

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士(以下セラピスト)から全く関連がない、未経験の業種への転職を考えたとき「自分にはリハビリに関する実績しかないから無理なのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、リハビリ業務内には他業界でも活かすことができる、業界によっては非常に重宝される経験が培われています。

そして、希望する別業界に転職するためにはリハビリ業界で得たその経験やスキルを履歴書や面接時に的確に伝える必要があります。

この記事では一般企業に転職する際に活かせるセラピストの強みと経験、履歴書・面接のポイントをご紹介します。

リハビリ職の強み -面接時に活かせるポイント-

①リハビリ職最大の強み、それは接客対応です。
「セラピストは人と接する仕事なのだから当たり前」と思うかもしれませんが、「仕事として人と接してきた経験」というのは非常に重要視されている要素だと、私自身の転職活動の経験から感じました。

リハビリをする中で、セラピストは会話から問題点や課題、潜在的な希望や要望を抽出し、その希望を達成するために必要なリハビリプランを作成し実行するといった、コミュニケーションによる信頼関係の構築から課題解決に向けたプロセス作りを日常的にこなしています。

これは顧客との会話から課題や希望を見つけだし、顧客の要望に合った新商品や解決策を提案する営業職と同様の流れとなります。

セラピストがリハビリの中で自然に行っているコミュニケーションやプロセス作りの経験は、営業職など対人関係の仕事において、活かすことができる強みとなるのです。

 

②セラピストには多様な世代・状況に対応してきたコミュニケーションの経験値があります。
セラピストは高齢者や小児、学生といった多様な世代、そして社会人や主婦など様々なキャリア、職種の人とマンツーマンでコミュニケーションをとっています。この経験もとても貴重なものです。

法人営業、個人営業では経営者から主婦、会社員、家族連れ、高齢者と幅広く様々な世代やキャリアの方への対応能力が必要とされます。そういった様々な世代やキャリアの人たちに合わせて対応してきたコミュニケーションの経験値がリハビリ職にはあるのです。

 

③常に学習し、自己研鑽する必要がある環境で働いてきたということ
未経験の職種へ転職しようとすると、「未経験の仕事ばかりだけど大丈夫ですか?」と面接官に大体聞かれます。

確かに、全く未経験の業界へ転職するとなると、面接のハードルも上がるし、転職後もついていけるか不安になりますよね。

しかし、一般企業に勤めてみてセラピストを客観的な目線で見てみると、学習意欲の高さを改めて実感しました。

セラピストは終業後に定期的に勉強会を実施したり、休日を使ってセミナーに1日がかりで通ったりしますね。面接官に伝えると結構驚かれます。仕事しながら当たり前のように勉強する環境というのは、専門的な会社(IT系など)ではない限り珍しいのかもしれないと実感しました。

勉強する姿勢が仕事や日常の一部として習慣化していること、今後新しい職場でも同様に学習意欲を高く持ち、取り組む姿勢があることを伝えることができれば面接官に良い印象を持ってもらえることでしょう。

 

④転職活動で国家資格は有効なアピールポイントとなる
「あなたがこれまでに頑張ったこと、やり遂げたことを教えてください」

このフレーズは転職活動で必ずと言っていいほど聞かれた質問のひとつです。
もちろん、セラピストとして働く中で技術、知識の向上に努めたことは強みとして言えますが、やはり医療業界に限定されがちです。

そんな時に強みとなるのが「国家資格を取るために努力して生きたこと」です。
セラピストとして十数年働いている場合には別の強みや結果が必要になるかもしれませんが、3年目で転職した私自身の経験からすると非常に伝えやすい強みでした。

というのも、コメディカルと全く関係のない一般企業に転職する場合、「○○疾患に対するアプローチの方法として××の技術向上の努力をしてきました」と伝えても面接官にはピンときません。

そんな中でも「国家試験に合格するための努力」というのは筋書きが立てやすいのです。
目標設定からそのプロセスでの努力、結果、今後の活かし方とまとめて伝えるできることができます。

国家試験勉強は一様にひたむきな努力と労力を費やすものです。その努力と成果をうまく伝えることができれば面接時にも有効なアピールポイントになるでしょう。

 

⑤以上の強みが応募企業でどのように活かせるかを理解しとこう!
リハビリ業界を離れ、他業界へ転職する場合には、リハビリ業界での経験をどのように培ってきたか、希望の職種にどう活かせるかを面接時に伝えることが大切です。

以上のメリットや今まで培ってきたリハビリ職での経験が、希望の企業でどのように活かせるかを面接時に伝えられるようになるためにも、応募企業の経営理念や企業の取り組み、社会的役割、サービス内容、商品情報などの情報収集は時間をかけて行いましょう。

 

履歴書のポイントと実例

履歴書では、
・適したフォーマットを選んでいるか(×志望動機欄が小さいなど)
・誤字脱字がないこと
・空欄がないこと
・記入内容に間違いがないこと
・丁寧に書くこと
など一般的な注意点はもちろん重要ですが、記載内容では特に「志望動機」が重要になってきます。

全く別の業界からの転職で、特にリハビリという専門的な技術職であるということから、志望動機は面接官が最も重要視し、質問を用意する項目です。「なぜ国家資格を捨て、全く別業界のその企業に入りたいのか」を伝える必要がある重要な項目です。

  • 企業が求めている人材像を理解しているか
  • 具体的に何の取り組み、サービス、商品に興味や魅力を感じたか
  • 今までの職歴が応募企業の業務でどのように活かせるか
  • 応募企業の強みを把握しており、他の競合企業ではなくその企業だからこそ入社したい理由がはっきりしているか
  • 応募企業で働く中でどのようなキャリアを築き、どのように貢献したいか

 

では、筆者が実際に転職活動時に書いた志望動機の一例を掲載しますので、ご参考まで。(キャリアアドバイザー修正済み)

 

(医療機器会社)営業職の履歴書から抜粋

貴社を志望する理由といたしましては、今後の高齢化社会でのマーケット需要を見据えた先駆的な企業であること、医療従事者としての経験を活かした営業やコンサルティング業務に携われることです。
営業やコンサルティング業務は未経験ですが、理学療法士として患者様、利用者様の希望する生活、将来像を傾聴し、そのために改善すべき点の抽出とリハプランの提案、環境整備、ご家族への介助指導やケアプランの見直し等のプロセス作りを行い、その人らしい生き方ができるようサポートしてきました。そしてその希望の実現のために休日もセミナーへ参加するなど、自己研鑽に努めてきた経験がありますので、貴社でも新たな仕事を意欲的に学習し、貢献していく所存です。個人に寄り添い、共により良い未来を創造するために努力を重ねるという経験が豊富にありますので、営業やコンサルティングでは医療従事者視点も合わせたご提案ができると思います。

最後に

面接対策や履歴書作りは転職サイトのアドバイザーに相談しながら進めることをおすすめします。面接時に予想される質問への対策・アドバイスや伝えたいことの文章化、履歴書の添削指導をしてくれるので、特に初めて転職する場合や文章を作るのが苦手な方はぜひ活用してみて下さい。