リハの働き方

訪問リハビリって実際どうなの?働き方や年収のQ&A

 

訪問リハビリに興味があるけど、実際どんな仕事内容なのか、待遇はどうなのか、病院勤務と何が違うのか…

このような疑問や不安があり転職をためらってしまうセラピストもいるかと思います。

そこで、訪問リハビリで働いた経験やインタビューで得た情報を元に、よくある疑問にQ&A方式でお答えします。

訪問リハビリの職場環境について

Q.リハビリをする対象はどんな人が多い?

A.脊椎圧迫骨折、変形性関節症などの整形疾患術後、脳血管疾患などの慢性期、廃用症候群の方が多いです。他にも進行性疾患、難病の方もいますが、圧倒的に生活期(慢性期)の方が多いです。呼吸器や循環器の合併症がある方も多い印象です。

Q.リハビリ内容に違いはあるの?

A.大きな違いはありませんが、エルゴメーターやトレッドミルなどのリハビリ用具や、物理療法は機器がないとできないことですね。

Q.病院で働くのと大きな違いってなに?

A.インセンティブ制の給与形態は訪問リハビリならではだと思います。訪問件数を増やせばその分だけ給与に反映するので、年齢や経験に関係なく年収を上げることができます。しかし、逆を言えば訪問件数を増やせなければ、いつまで経っても給与が変わらないということにもなります。

また、勤務中のほとんどが車や自転車で移動し、職場の外であるため天候の影響は大きいです。台風の日や雪の日、猛暑の中の車移動はなかなか大変です。ただ、移動時間やキャンセルなどで空き時間があると基本的に自由時間なので、その時間を好きに過ごせるのは大きな特徴のひとつですね。

Q.リハビリのレベルが低いって聞くけど本当?

A.運営する会社によりますが、会社によって学習環境の差が大きいように感じます。

病院のようにリハビリ室で働いていると「あの患者さんのここが良くないからこうしたらいいと思うよ」などアドバイスをもらうことや相談することができますが、訪問リハビリの場合は基本的にステーションを出て一人で行動するため、患者さんを一緒に見てもらうことや、その場でアドバイスをもらうことができません。
そのため利用者さんの情報を共有し、相互ブラッシュアップがしにくい環境です。

また、訪問リハビリの場合、仕事(リハビリ)を基本的に外でおこなうため、会社がマンションの一室で事務作業のスペースしかないということもよくあります。
そのため臨床用ベッドなどはなく、実技練習するためのスペースがないため、勉強会も座学中心になってしまうことが多いのもレベルが低いとみなされる要因かもしれません。

Q.勉強会や症例検討会はあるの?

A.経営者が医療従事者ではなく、リハビリ知識が全くないことも多く、勉強会の開催を一切行わない会社もあるようです。

ただ、会社によっては週1回の勉強会を開催したり、外部セミナーの参加を全額補助したりするなど学習環境が整っている会社ももちろんありますので、セラピストのレベル同様に会社次第で大きな差があります。

ちなみに私の勤務先は勉強会も症例検討会も一切ないため、外部セミナーに通って勉強しています。(セミナー補助もありません)

Q.セラピストはどれくらいの年代の人が多い?

A.会社により様々ですが、病院のように毎年新卒を何人も採用する会社は少ないようです。
そのため病院やクリニック、別の訪問リハビリ会社から転職してきた経験者が多く、年齢層は比較的高めです。私の勤務先では40代が一番多く、次いで50代、30代になります。

Q.離職率が高いって本当?

A.理学療法士協会によると、平成25年から27年の3年間での、1年あたりの平均離職者数で訪問リハビリ(理学療法士)の離職率は37%以上と非常に高いです。

実際、私の勤務先でも離職率は高く、3年間でセラピストの半分が入れ替わりました。
退職理由で多いのが「思ったよりスケジュールが埋まらず、インセンティブがつかないため給与が低い」「もっと勉強できる環境で働きたい」という理由で2~3年で離職していくセラピストが多いです。

ただ、単体事業所を経営しているインセンティブ制の会社と比べると、規模の大きい会社や、月給とボーナス制、年次昇給を取り入れている会社の方が離職率は低い印象です。

Q.移動手段は車と電動自転車どっちがいい?

A.それぞれにメリット、デメリットがあります。

車のメリット
天候に左右されにくい、昼食時や空き時間に車内でゆっくりできる、体力的に負担が少ない、広範囲に移動できる。

車のデメリット
交通渋滞の影響を受ける、事故のリスクがある、駐禁などの違反を取られるリスクがある、給油や洗車の手間がある

 

電動自転車のメリット
移動範囲が狭く訪問件数を上げやすい会社の場合が多い、車のような違反を取られるリスクが少ない、小回りが利くため動きやすい

電動自転車のデメリット
天候の影響を直接受けるため雨の日などは大変、移動範囲が広い会社の場合は長距離移動が大変、昼食時や空き時間はゆっくりできる場所を探す必要がある

インセンティブ・待遇について

Q.インセンティブで月100時間いけば○○万円!って求人多いけど実際月何時間くらい?

A.3年間勤務していますが、100時間を超えるのは年4~6回くらいです。利用者さん都合のキャンセルや祝日があるなどの理由で月80~90時間ほどが平均です。

ただ、私は一日の訪問件数を5人に制限しているので少ないですが、訪問件数を6人に増やして訪問している人は平均100時間を超えています。

Q.実際の年収はどれくらい?

A.訪問リハビリで働き始めた初年度は400万円、2年目は440万円、3年目で420万円くらいです。
給与は経験年数に関係なくインセンティブによるので、年収は月給次第です。
100時間訪問すると月給40万円ですが、訪問時間は月によってばらつきがあるため30~46万円と差があります。
ただ、インセンティブがなくても年収360万円は固定給で保証されていますし、会社で一番年収が高い層は540~600万円と高めです。

別の会社のセラピストですが700万円近く稼いでいる人もいます。
その人は20代の理学療法士ですが、一日7人、月でいうと140時間以上も訪問していたそうです。(1時間4000円計算で4000円×140時間=月給56万円)

Q.スケジュールが埋まってインセンティブが発生するまでどれくらいかかる?

A.私の場合、一日5人のスケジュール(新規利用者)が埋まり、インセンティブが発生するまで半年以上かかりました。

新規利用者の申し込み頻度は会社の営業力にもよりますし、居宅介護支援事業所を併設している場合や、入社時に退職者がいてその担当利用者を引き継げる場合は比較的すぐスケジュールが埋まります。
退職者の利用者さんを引き継ぐ場合は、入社したその日からインセンティブが発生するなんてこともあります。

私の勤めている会社のように居宅介護支援事業所の併設がなく、ゼロからの場合は平均的に半年から1年くらいですね。

Q.インセンティブとボーナスどっちの給与形態がおすすめ?

A.給与はゆっくりしか上がらなくても訪問件数に左右されず安定した給与が欲しくて、休みをしっかりとりたいならボーナス制。
祝日も出勤するか一日の勤務時間を延ばしてでも稼ぎたい人はインセンティブがおすすめです。

訪問リハビリのメリット・デメリット

Q.ズバリ訪問リハビリのメリットって?

A.第一に、インセンティブを稼げるようになれば年齢に関係なく年収が上がることです。訪問1件4000円のインセンティブだとすると、月100時間訪問できたら40万円、年収でいうと480万円です。
20代ですが病院勤務の時と比べると年収も上がりましたし、「自分が働いた結果が直接給与に反映される」というのは非常にわかりやすくて働き甲斐があります。(ボーナス制、年俸制の会社もあります)

第二に、移動時間や空き時間などの自由時間があることです。昼寝ができる、本屋に行けるなど自由が利くのは病院ではありえませんでしたからね。

Q.逆にデメリットは?

A.メリット同様ですが、インセンティブです。先ほど「月100時間訪問できたら40万円」といいましたが、既定の訪問時間を超えない限りインセンティブは一切出ず、基本給だけです。
そのため利用者さん数の増減に気疲れすることもありますし、祝日もインセンティブを優先して出勤することもあります。うまくスケジュールが埋まれば問題ないのですが、入社後1年間インセンティブがゼロなんてこともあると聞きます。

あとは学習環境の差が激しいことです。会社によっては勉強会などが一切ないこともあり、リハビリ時も基本的に個人行動になってしまうためレベルの差が出やすいと思います。

Q.どんな人が向いている?

A.学習環境や福利厚生は会社よって様々ですが、インセンティブ制は訪問リハビリの特徴なので、インセンティブ制に魅力を感じる人だと思います。
特に祝日も出勤する、一日7人訪問するなどをすれば訪問件数は確実に上がりますので、学習環境や離職率の高さを気にせず、ライフスタイルを少し変えてでも稼ぎたいという人には向いている仕事です。

また、訪問リハビリは人員配置の基準を満たせば誰でも開業することができるため、将来的に起業したいと考えているセラピストにも向いていると思います。

仕事内容的には、退院後の患者さんの生活を支えるためのリハビリがしたい、生活期のリハビリに興味がある人も訪問リハビリが向いていると思います。

もっといい職場で働きたい!セラピストにおすすめのリハビリ特化の転職サイトリハビリの専門性を高めたい、もっと給与がいい職場で働きたいなど、セラピストにおすすめのリハビリ特化の転職サイトをご紹介。...