リハの働き方

訪問リハビリの働き方は会社によって様々!運営母体ごとの特徴を紹介

訪問リハビリテーションとは

仕事内容

訪問リハビリテーション(以下訪問リハビリ)は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士(以下セラピスト)が車や電動自転車で患者さん、利用者さんの生活している自宅や施設を訪問し、生活環境に合わせたリハビリの計画・実施、ご家族への介助指導、福祉用具の選定、家屋改修のアドバイスなどをおこないます。

リハビリ以外にはカルテ作成、月1回の計画書、報告書作成、スケジュール調整、ケアマネや関連職種との担当者会議、また、企業によっては居宅介護支援事業所への営業活動などがあります。

訪問リハビリの特徴

  • インセンティブ手当(月〇〇時間以上のリハビリ1時間につき△△円)など独自の給与形態をとっている会社が多い
  • リハビリは1日4~7人、40~60分間のリハビリを実施することが多い
  • 空き時間が自由に過ごせる会社や、労働裁量制を取り入れている会社があるなど、働き方の自由度は高め
  • 基本的に1人での訪問となるため何かあってもすぐに他のスタッフを頼ることができない。看護知識や緊急時の対応能力が求められる
  • 同居しているご家族とのコミュニケーションや介助方法指導が大切
  • ケアマネージャーとの情報共有が重要であり、頻繁に連絡をとる必要がある
  • エルゴメーターやトレッドミルなどのリハビリ機器は基本的になく、持ち込める道具は限られる

 

経営する会社による働き方の違い

訪問リハビリは訪問看護ステーションの一環として人員配置の基準さえ満たせば開業できるため、一般企業や個人事業主など様々な職種の経営者が参入しています。

訪問リハビリの運営母体は大きく4つ

①小規模企業、個人経営者が運営している訪問リハビリステーション

②上場企業や在宅リハ関連の会社が運営している訪問リハビリステーション

③病院付属の訪問リハビリステーション

④デイケア、デイサービス併設の訪問リハビリステーション

それぞれに働き方、待遇の特徴があるのでご紹介します。

小規模企業、個人経営の訪問リハビリステーション

一般企業、個人経営者が多く参入している訪問リハビリ事業です。
事業規模は小さく、1店舗から多くても3店舗ほどの小規模で経営していることが多いのが特徴です。

働き方の選択肢が多い
労働裁量制の働き方を取り入れ勤務時間が自由に調整できる会社や、時短勤務、週4日勤務が可能な会社など、会社によって勤務体制が様々で選択肢が多いのが特徴です。
患者さんのスケジュールに合わせて働き方を変えることも多いようです。

 

経営者(運営会社)が医療・福祉関係者とは限らない
セラピストが経営者として立ち上げる場合もありますが、リハビリ業界とは関係のない業界の会社、個人経営者などが事業展開で参入していることも多いため、経営者によってリハビリに関する理解や学習環境、運営方針が大きく異なることがあります。

 

独自の給与形態を取り入れている企業が多い
年俸制、ボーナス制のほかに、インセンティブ制を取り入れている会社が多くあります。インセンティブの設定も会社により異なり、「月○○時間以上のリハビリで1時間4000円」や「半年ごとにインセンティブをまとめて支給」など様々な形態があります。
インセンティブ制の場合、単純に訪問件数によって給与が決まります。
そのため20代で年収500万円を超える人もいれば40代で年収400万円の人など、年齢や経験に左右されにくい特徴があります。

 

学習環境に差がある
勉強会や症例検討会などの学習環境は会社により大きく差があり、全く行わない会社もあれば月1回以上実施している会社もあります。
外部セミナー費用補助の有無なども異なり、経営者の方針によって大きく左右される点です。

 

独自の手当てを支給している企業もある
雨の日手当、無事故手当、利用者さん卒業手当て(リハビリ終了時に手当発生)、介護度改善手当など独自の手当てを支給している会社もあります。

年収モデル

・480万円(PT7年目/29歳/月給+ボーナスタイプ)

・520万円(OT20年目/42歳/インセンティブタイプ)

・600万円(PT4年目/26歳/インセンティブタイプ)

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上場企業や在宅リハ関連会社の訪問リハビリステーション

訪問リハビリ・デイを複数経営している在宅リハビリ企業や、医療法人、介護業界などの一般企業が1店舗以上の訪問リハビリステーションとその他関連事業をグループ経営しているのが特徴です。
上場企業が全国にステーションを展開し運営している訪問リハビリステーションもあります。

 

営業や広報など関連職種の体制が整っている
大手企業や介護業界の企業が事業展開を進めているため、居宅介護支援事業所や営業所を併設していることがあります。
また、広報課や新人指導の専門セラピストなどを配置していることも多く、多種多様な職種の人材を揃えているため企業の特色やネームバリューを活かした運営ができます。
そのため新規利用者の獲得がしやすく、スケジュールが埋まりやすいメリットがあります。

 

給与形態は一般企業と同様なことが多い
小規模、個人経営の会社と比べると月給+ボーナスか年俸制を採用している会社が多い印象です。
インセンティブのように個人の利益として直接影響するのではなく、会社全体の経営状況によって給与が左右されます。
インセンティブのように、ある月の給与がドンと増える!ということはなく、スタッフ間で大きな年収差がでにくいのが特徴です。

初任給は低くても年功序列でゆっくり給与が上がっていく安定性があり、退職金や子ども手当など福利厚生が整っている会社が多いです。

 

グループ内での横のつながりがある
ステーションの複数展開や、訪問リハビリ以外のデイサービスやその他サービスを多角経営していることもあり、総会や勉強会、交流会を実施するなど横のつながりがあります。また、他のステーションへの異動希望や、本社配属を希望することもできるなど、様々な経験を積むことができる環境です。

 

キャリアの選択肢が豊富
事業展開による異動や転勤はありますが、新規ステーションの施設長や管理職などへのキャリアアップ、キャリアチェンジがしやすい環境でもあり、役職手当による昇給も期待できます。セラピストから一般職、管理職など視野を広げて仕事したい人はぜひ検討してみてください。

年収モデル

・420万円(PT4年目/26歳/年俸制)

・450万円(PT10年目/32歳/月給+ボーナスタイプ)

・540万円(PT18年目/40歳/月給+ボーナスタイプ)

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病院付属の訪問リハビリステーション

病院が運営母体の訪問リハビリステーションです。
病院の敷地内や近所に個別の訪問ステーションとして併設している病院もあれば、リハビリテーション科内のセラピストを専属の訪問リハビリスタッフとして配置し、運営している病院があります。

運営母体が病院なため、勤務体制や給与は病院勤務と同様の場合がほとんどです。
そのためインセンティブなど特別な手当はありませんが、学習環境が整っていることや、ドクターや看護師、先輩セラピストにすぐ相談できるなど支援体制が整っているなどの特徴があります。

また、基本的に病院を退院した患者さんをそのまま訪問リハビリで引き継ぐことが多いためスタッフ間で情報共有がしやすく、継続してリハビリをおこなえるので経過を追いやすいといったメリットがあります。

訪問リハビリをやってみたいけど、病院から全く離れてしまうのは不安…という人は病院に併設している訪問リハビリがおすすめです。

 

デイケア、デイサービス併設訪問リハビリステーション

デイケア、デイサービス(以下通所リハ)に併設している訪問リハビリステーションです。

通所リハに通っている利用者さんが訪問リハも利用することが多いため、利用者さんの囲い込みができ、経営面でもリハビリ面でも安定性があるのがメリットです。

働き方としては、訪問リハビリと通所リハビリのどちらか専属の場合もあれば、両方を担当することもあります。
両方を担当する場合も、半日は訪問リハビリ、もう半日を通所リハビリというように完全に分けることもあれば、訪問リハビリで空きが出た場合に会社に戻って通所リハビリに加わるということもあるようです。
通所と訪問どちらも経験したい人にはおすすめの働き方です。

最後に

訪問リハビリの働き方、給与形態、安定性、学習環境は運営母体によって様々です。優先順位が給与なのか、働き方なのか、学習環境なのか、自分のライフスタイルに合った訪問リハビリを探してみてください。

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